認知症ケアの悩みを解決!認知症ケア専門士の資格取得方法とメリット

認知症ケア

介護の仕事をしていると認知症の利用者の対応をした際に、これで正しいのだろうか?と悩む場面は数多くあると思います。

このように悩んでしまうのは、認知症に関する理解や知識が不足していることが要因の一つです。

認知症に関する理解や知識を深めれば、理論に基づいた対応を行えるようになり、自信をもって認知症ケアを行えるようになるでしょう。

ここでは、認知症ケアのスペシャリスト資格である認知症ケア専門士の取得メリットや取得方法について紹介していきます。

 

認知症ケア専門士とは?

認知症ケア

 

認知症ケア専門士とはどのような資格なのか、資格の位置づけ、資格保有者の活躍の場について紹介します。

 

認知症ケア専門士の概要

認知症ケア専門士は、一般社団法人日本認知症ケア学会が認定する民間資格です。

資格を取得することで、認知症ケアに対する知識と技能の習得、認知症ケアの技術の向上を図ることが出来ます。

介護福祉士、ケアマネージャー、看護師などを中心に、2005年の第1回試験からはじまり、2017年時点で約47000人が認知症ケア専門士の資格を取得しています。

 

認知症ケア専門士の位置づけ

認知症ケア専門士の受験資格は「過去10年間内で3年以上の認知症ケア実務経験を有する者」です。

介護福祉士取得後に、認知症ケアへの理解・知識をさらに深めるために目指す資格といえるでしょう。

 


実務経験3年は、介護福祉士の実務経験ルートと同じ経験年数の受験要件だね。

 

認知症ケア専門士の活躍の場は?

認知症の方と接する職場全般でその知識が活かせる資格です。

特別養護老人ホームやグループホーム、デイサービスなどの介護施設や介護事業所。地域包括支援センター、医療機関などが活躍の場となるでしょう。

 


認知症ケア専門士は認知症ケアに深い知識を持っている事の証明になるよ!

 

認知症ケア専門士の資格取得のメリット

認知症知識

 

認知症ケア専門士の資格を取得するメリットを5つ紹介します。

 

 

認知症ケア専門士の資格取得メリット

 

  1. 認知症ケアに関する知識・理解が深まる
  2. 資格取得という明確な目標が出来る
  3. キャリアアップを考える上で有利
  4. 転職を考える上で有利
  5. 介護の仕事のやりがいが向上する

 

①認知症ケアに関する知識・理解が深まる

認知症ケア専門士の資格を取得することにより、認知症ケアに関する知識・理解は大きく深まります。

冒頭で、認知症の利用者の対応に悩む要因の一つが、認知症に関する知識や理解の不足にあることを書きました。

認知症の利用者は、自信のない対応や適当な対応に対して敏感です。不安や不信感を抱いている場合、その感情をさらに助長することになる場合が多いです。

理論に基づき自信を持って対応できれば、その利用者に安心してもらうことが出来ます。

 

②資格取得という明確な目標が出来る

認知症ケア専門士の資格の位置づけは介護福祉士を取得した後に、さらに認知症ケアへの理解・知識を深めるために目指す資格ということを紹介しました。

介護福祉士取得後に目指す資格の一例として、介護支援専門員(ケアマネ)がありますが、介護福祉士として介護支援専門員の資格取得を目指す場合、介護福祉士を取得してから5年の実務経験が必要となります。

その5年の間、何かの資格を目指して勉強した人と、特に何かの資格取得を目指さなかった人とでは、スキルアップに大きな差がつきます。

仕事の中から得られるものも大きいですが、仕事から得たものにプラスして資格取得を目指した方が、よりよい介護士になっていけるでしょう。

 

③キャリアアップを考える上で有利

認知症ケアは、介護の仕事をする上で欠かすことのできない分野です。

ケアマネジャーや、相談員、現場主任などを目指す上で、認知症に関する深い知識・理解を持っていることは大きな助けとなります。

認知症ケア専門士の資格取得は認知症の関する深い知識・理解の証明となります。

資格を取得して有利には働いても、不利に働くことはないでしょう。

 

④転職を考える上で有利

介護業界では給料アップや、やりがい、働きやすさを求めての転職は活発に行われています。

介護業界での転職で資格の保有は大きな判断基準となります。

介護福祉士の資格を保有した上で、認知症ケア専門士の資格を保有していれば、好条件での転職が可能となるでしょう。

 

 

介護職の転職に関しての記事↓も良かったらご覧ください

介護の仕事をしている方は身を持って体験している方も多いと思いますが、介護の仕事の定期昇給額は低めです。(...

 

⑤介護の仕事のやりがいが向上する

認知症ケア専門士の資格を取得すれば、認知症ケアに関する知識・理解は深まります。

利用者のより良い生活のためのアイディアは、介護士としての経験や知識から生まれます。

知識が無ければ「あの利用者さんにはこの対応が良いのではないか?」といったひらめきも生まれません。

ひらめきを生むための知識を習得することにより、より利用者の生活の質向上をめざした、やりがいのある仕事が出来るようになるでしょう。

 

 


認知症ケア専門士の取得には、収入、スキルアップだけじゃなく、やりがいの面でもメリットがあるね!

 

 

認知症ケア専門士のデメリット

認知症ケアデメリット

 

認知症ケア専門士の資格を取得する際に、考慮すべきデメリットを紹介します。

 

 

【認知症ケア専門士のデメリット】

 

  1. 国家資格・公的資格ではない
  2. 給料に手当がつく事は少ない
  3. 更新制の資格である

 

①国家資格・公的資格ではない

認知症ケア専門士は国家資格・公的資格ではなく、民間資格です。

国家資格・公的資格と比べると一般認知度は低いですが、介護業界では認知症の知識・理解の証明となる有用な資格です。

 

 

参考 介護関連の国家資格・公的資格

 

[国家資格]

介護福祉士

・社会福祉士

 

[公的資格]

介護職員初任者研修

・介護支援専門員

・福祉住環境コーディネーター

・福祉用具専門相談員

 

 

 

②給料に手当がつく事は少ない

介護福祉士や介護職員初任者研修は資格をもっているだけで給料に手当がつくという場合が多いですが、認知症ケア専門士は、もっているだけで給料に手当がつく事は少ないです。

ですが「認知症ケア専門士のメリット」で紹介したように、キャリアップに有利となる資格といえる為、直接的ではありませんが、給料アップも期待できる資格であるといえます。

 


手当という分かりやすい形ではないけれど、持っていると持っていないでは、数年後の給料に差が出るはずだよ!

 

③更新制の資格である

生涯学習の機会提供も目的としている資格のため、資格の維持に日本認知症ケア学会が主催する講座の参加などの要件を満たしたうえで、5年に一度資格の更新をする必要があります。

講座の参加などにより、知識の向上が図れるためデメリットととるかは人それぞれですが、更新料が10,000円かかります。

 

 

認知症ケア専門士の資格取得の流れとスケジュール

資格取得方法

 

認知症ケア専門士の資格取得方法を紹介します。試験は1年に1回行われ、1次試験は筆記試験、2次試験は論述と面接で行われます。

 

認知症ケア専門士の受験資格

受験資格は「認知症ケアに関する施設、団体機関等において試験実施年の3月31日より過去10年間において3年以上の認知症ケアの実務経験を有する者」とあります。(認知症ケア専門士公式サイトより)

「認知症ケアに関する施設、団体機関等」とは、認知症専門の施設や団体機関である必要はなく、一般的な介護施設での実務経験で問題ありません。

 

認知症ケア専門士試験の流れ

認知症ケア専門士の資格試験の流れについて紹介します。

 

【認知症ケア専門士試験の流れ】

 

  1. 1次試験の申し込み
  2. 1次試験(筆記試験)
  3. 2次試験(論述・面接)
  4. 合格・登録申請・更新

 

 

①1次試験申し込み

まずは認知症ケア専門士試験の申し込みを行います。申し込み期間は例年3月中旬~4月中旬位です。

申し込みには「認知症ケア専門士 受験の手引き」と「実務経験の証明書」が必要です。

「認知症ケア専門士 受験の手引き」は認知症ケア専門士公式サイトで入手可能です。(1部1000円)

「実務経験の証明書」は勤め先の施設・機関に問い合わせ発行してもらう必要があります。

 

②1次試験(筆記試験)

1次試験である筆記試験は例年7月に実施され、以下4分野の試験に合格する必要があります。

【認知症ケア専門士1次試験 4分野】

 

  • 認知症ケアの基礎
  • 認知症ケアの実際Ⅰ:総論
  • 認知症ケアの実際Ⅱ:各論
  • 認知症ケアにおける社会資源

 

1分野の試験時間は60分で、4分野で計240分(4時間)の試験となります。出題数はマーク式・5者択一の形式で各分野50問の計200問です。各分野70%以上の正答でその分野は合格となります。

2次試験を受験するためには4分野全ての合格が必要ですが、各分野の合格には5年間の有効期限があります。

例えば3分野は合格したけど、残りの1分野に合格出来なかった場合、来年の受験で残りの1分野を合格すれば、2次試験を受けることが可能です。

1次試験合格発表は例年8月中旬ごろにあります。

 

③2次試験(論述・面接)

1次試験の4分野に合格すると、次は2次試験です。

論述問題は論述用紙を「認知症ケア専門士認定委員会」に送付希望を届けでて入手する必要があります。

例年、論述問題の送付希望届提出期間が1次試験の合格発表前の7月中であるため取りよせ忘れが無いように注意が必要です。

8月中旬~9月中旬に論述問題を郵送で提出した後、12月初旬に面接試験があります。論述問題提出と同時に2次試験の申し込みも行います。

面接試験の内容は6人1グループとし、当日発表するテーマに則した個々のスピーチ(約1分)とディスカッション(約20分)となります。

合格の基準は下記の通りです。

【認知症ケア専門士 面接試験合格基準】

 

  • 適切なアセスメントの視点を有している者
  • 認知症を理解している者
  • 適切な介護計画を立てられる者
  • 制度および社会資源を理解している者
  • 認知症の人の倫理的課題を理解している者

 

2次試験の合格発表は例年1月下旬となります。

 

④合格・登録申請・更新

認知症ケア専門士は登録・更新制の資格です。合格した後に登録申請をする必要があります。登録料は15,000円です。

また、5年に1度更新が必要となります。日本認知症ケア学会が主催する講座や、認定する他の団体が開催する講座へ参加により5年間で30単位以上を取得した上で更新料の10,000円が必要となります。

 

 

 

 

認知症ケア専門士試験スケジュール

認知症ケア専門士試験の年間を通したスケジュールを紹介します。

 

【認知症ケア専門士年間スケジュール】

1次試験申し込み 3月初旬~4月初旬
1次試験受験票送付 5月下旬
1次試験 7月初旬
2次試験論述問題送付希望届 7月中
1次試験合否発表 8月中旬
2次試験論述問題提出 8月下旬~9月下旬
2次試験面接 12月上旬
2次試験合格発表 1月下旬
登録申請 合格発表後

※2018年試験のスケジュールを参考にしている為、今後変更の可能性があります。

 


申し込みから合格まで1年近くの期間があるから、しっかりと計画を立てる必要があるね…!

 

 

認知症ケア専門士の取得費用と学習方法、合格率

認知症ケア学習

 

認知症ケア専門士の資格試験の費用と学習にかかる費用を紹介します

 

認知症ケア専門士の資格試験費用

認知症ケア専門士の資格試験にかかる費用は「36,000円」です。5年後に更新する場合は更新料として10,000円がかかります。

 

【認知症ケア専門士資格試験費用】

受験の手引き 1,000円
1次試験受験料(4分野) 3,000×4(分野)円
2次試験受験料 8,000円
登録料 15,000円
合計 36,000円

 

認知症ケア専門士の学習費用

 

【認知症ケア専門士試験対策費用】

独学 0円
認知症ケア専門士 標準テキスト
+ 予想問題集
約15,000円
認知症ケア専門士 eラーニング
+ 再現過去問
約15,000円

 

上記学習方法のそれぞれの特徴を紹介します。

 

独学で勉強する

ネット等から情報を拾い、独学で学習します。

学習費用はかかりませんが、効率が悪く合格率も下がるため、お勧めはしません。

 

認知症ケア専門士 標準テキスト + 予想問題集

認知症ケア専門士学会が編集する標準テキストと、市販の試験予想問題集による学習です。

標準テキストは認知症ケア専門士の資格を主催する認知症ケア専門士学会が編集している為、しっかりと学習すれば合格に結び付く内容です。

アマゾンなどで購入が可能です。

 

認知症ケア専門士 eラーニング + 再現過去問

パソコンやスマートフォンを使用し、動画で学習出来るeラーニング教材と再現過去問題集での学習です。

出先などで空いた時間に学習を進めたい方や、仕事で忙しい方や子育て中の方など、じっくりとテキストを読みこむ時間の無い方におすすめです。

 

 

 

認知症ケア専門士の試験合格率

認知症ケア専門士の合格率は年度により違いはありますが、おおむね50%前後で受験者の約二人に一人は合格する合格率です。

紹介させて頂いた、「認知症ケア専門士 標準テキスト+ 予想問題集」や「認知症ケア専門士 eラーニング教材 + 再現過去問」を使用し不足なく学習すれば十分合格可能な難易度といえるでしょう。

 

【年度毎の認証ケア専門士合格率】

実施年 受験者数 合格者数 合格率(%)
2016年 7,467 4,188 56.1
2015年 7,319 4,375 59.8
2014年 6,295 3,365 53.5
2013年 7,533 3,715 49.3
2012年 9,070 4,419 48.7
2011年 8,046 3,395 42.2

※認知症ケア専門士公式サイトのデータを元に表を作成

 

 


自分に合った学習方法で学習すれば十分合格を狙える合格率だね!

 

 

まとめ

 

認知症ケア専門士の取得メリットやデメリット、資格の取得方法を紹介しました。

直接的な手当がつく職場は少ないですが、更新制であることも含めて自身のスキルアップに確実につながる資格です。

認知症に関して深い知識を持つことは、介護の仕事をする上での強みや、キャリアップにもつながり、介護福祉士を取得した後の目標としても適しています。

仕事のやりがい面でも、認知症に関する知識や理解を深めることはこれまで以上のやりがいを感じられるはずです。

この記事を読んでくれた方の参考になれば幸いです!

 

 

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