介護ベッド用のマットレスの種類。選び方の7つのポイントを解説します。

安楽安眠マットレス

 

高齢者の介護を考える際、寝具に何を選択するかは利用者の安全・安楽に大きな影響を及ぼす大切な要素です。

例えば、床ずれ(褥瘡)のリスクのある利用者には、予防・改善を目的として、体圧分散性に優れたマットレスを使用していくなどの対応をしていく必要があります。

ここでは、介護ベッド用のマットレスにはどのような種類があるのか?高齢者の活動レベルに合わせて、どのようなマットレスを選べばよいのかを7つのポイントを元に紹介していきます。

 

 

高齢者の活動レベルによる生活の違い

 

どのようなマットレスを選ぶのかを考える際、まずは高齢者の活動レベルがどの段階にあるかを把握する必要があります。

活動レベルが低下するほど、ベッドでの生活時間は長くなります。

 

高齢者の活動レベルの段階

 

  1. 元気で自分で自由に寝起きができる
  2. 活動量が低下してきており、自立を促進する必要がある
  3. 自力での寝起きが難しく介助が必要である
  4. ほぼ寝たきりで自力で体を動かすことが難しい

 

元気で自分で自由に寝起きができる

日中は起きて過ごすことが多く、ベッドの使用は夜間がメインになります。

安眠につながる「寝心地」や、寝返り・起き上がり・立ち上がりを支持する「動きやすさ」ベッドの端に座った時の「安定感」がマットレス選びのポイントです。

 

活動量が低下してきており、自立を促進する必要がある

活動量が低下してきており、日中もベッドに横になり過ごす時間が増えてきている段階の方です。

活動量のさらなる低下を避けるため、ご本人の負担にならない程度に起きて生活していただくように促す必要があります。

元気な方と同じく、「寝心地」や、寝返り・起き上がり・立ち上がりを支持する「動きやすさ」ベッドの端に座った時の「安定感」がマットレス選びのポイントです。

また、ベッドで横になり過ごす時間が増えることは床ずれのリスクを高めます。床ずれ予防の為の「体圧分散性」も視野にいれる必要が出てくる段階といえます。

 

 

自力での寝起きが難しく介助が必要である

車椅子で移動されている方など、自力での寝起きが難しい段階になると、日中にベッドで横になって過ごす時間も長くなります。

ベッドでの生活時間が増えると、上半身を支える力の低下をまねきます。

上半身を支える力が低下すると、起きて生活することが段々難しくなってきてしまいます。その為、本人の負担にならない範囲で起きて生活していただく必要があります。

ですが、椅子や車椅子に長時間座っていることもまた、臀部を長時間にわたり圧迫すこととなり、床ずれのリスクを高めます。

ベッドで横になっている時間と、起きて過ごす時間のバランスを考えて過ごしていただく必要のある段階といえます。

寝返り・起き上がり・立ち上がりを支持する「動きやすさ」「安定感」、床ずれの予防の為の「体圧分散性」がマットレス選びのポイントとなります。

 

ほぼ寝たきりで自力で体を動かすことが難しい

日中もベッドで横になって過ごす時間が多くなり、食事もベッド上で召し上がる場合もあります。

ほぼベッドに横になり過ごされる為、床ずれのリスクはかなり高くなります。

自力での寝返りが難しいため、床ずれ防止のため定期的に寝返り介助(体位交換)を行う必要がある段階といえます。

床ずれ防止の為の「体圧分散性」や、ベッド上で食事をする際の姿勢保持や、体位交換などの介護負担を軽減する「特殊機能性」がマットレス選びのポイントとなります。

 

 


使う人の状態に合わせたマットレス選びが安楽な生活につながるよ!

 

 

介護用マットレス選びの7つのポイント

良い眠り

 

高齢者の活動レベルに応じて「寝心地」「動きやすさ」「安定感」「体圧分散性」「特殊機能性」を考慮しマットレス選ぶことを紹介しましたが、快適なサラサラ感をもつ「通気性」、アルコール消毒など清潔保持のしやすい「防水性」などもマットレス選びのポイントです。

 

介護用マットレス選びの7つのポイント

 

  1. 寝心地
  2. 動きやすさ
  3. 安定感
  4. 体圧分散性
  5. 特殊機能性
  6. 快適性
  7. 防水性

 

 

①寝心地

身体が適度に沈みこむ柔らかいマットレスが寝心地のよさにつながります。

身体が沈み込みすぎると、寝返り動作や起き上がり動作がしにくくなるので、適度な柔らかさの物が良いでしょう。

 

②動きやすさ

人間は睡眠中に10~20回くらい寝返りをうつといわれています。

睡眠中、マットレスと接触している身体の部分は、全体重を支えているため圧迫されて血流が悪くなってしまいます。

その血液の流れを元にもどすため、人間は自然に寝返りをうつといわれています。

柔らかすぎて身体が沈み込んでしまうマットレスは、その自然な動きを妨げてしまいます。

また、身体を起こす動作をする時も、適度な硬さがあるマットレスの方が身体を起こしやすいです。

 

③安定感

人間がベッドから起きる時は、まず寝ている身体を起こした後にベッドの端に座る動作をします。

ベッドの端が柔らかいとベッドに腰かける姿勢が安定しづらく、後ろに倒れたり、立ち上がりの際に転倒する危険があります。

 

 

④体圧分散性

マットレスと接触している部分は血流が悪くなってしまうことを説明しましたが、血流が悪くなった部分をそのまま圧迫し続けると床ずれ(褥瘡)が出来てしまいます。

寝たきりの方や自力での寝返り動作が難しい方は、血流が悪くなっても自力で動けないため、床ずれができるリスクが高くなります。

体圧分散とは、マットレスと接触している身体の部分の面積を広げることにより、臀部や肩など特定の箇所に圧力が集中することを防ぎ、マットレスとの接触部分にかかる圧力を和らげることを指す言葉です。

 

⑤特殊機能性

自力で寝返りをうてないかたは、床ずれ(褥瘡)のリスクが高くなるため、血流の流れを良くするため寝返りの介助(体位交換)が必要になります。

マットレスの中には30分から2時間程度の時間をかけ、寝ている方が気づかない位ゆっくりと体位交換を自動で行う機能を持つものもあります。

介護施設では、夜中も1~2時間おきに体位交換を行いますが、体位交換時に目が覚めてしまう利用者も多いです。

体位交換機能は、ゆっくりと時間をかけ1回の体位交換を行うため、利用者の安眠にもつながります。

 

ベッドで食事を食べる時は、ベッドの頭をリクライニングさせ食事を食べやすい姿勢をとりますが、ベッドをリクライニングした直後は無理な姿勢となってしまうことが多く、背中などに負担がかかってしまいます。その負担を和らげる介助を「背抜き」といいます。

「背上げ機能」をもつマットレスは「背抜き」の介助を自動で行ってくれます。

 

⑥通気性

マットレスの表面が汗や水分を素早く吸収拡散する素材のものは、サラサラで快適な通気性をもちます。

通気タイプのマットレスは丸洗いできるものも多く、個人宅で使う場合に選択されることが多いです。

 

⑦防水性

汚れてしまった時も、スプレー消毒でサッと拭きとれる、衛生面と感染対策を考慮した制菌加工の防水カバーを使用したマットレスもあります。

多数の方が同じマットレスを使用する病院や、介護施設などで多く使われています。

 

 


たくさんポイントがあるけど、使う人に合ったものを選びたいね!

 

 

マットレスの種類と特徴

心地よい眠り

 

高齢者のそれぞれの活動レベルに合った、「程良い固さの通気性タイプ」「固さ調節が可能なロングランマットレス」「体圧分散に優れた特殊機能付きエアマットレス」の3種類のマットレスを紹介していきます。

 

程良い固さの通気性タイプ

 

プレグラーマットレス
かためで程良いクッション性をもつ通気性タイプのマットレスです。抗菌・防カビ・防臭性に加え難燃性も備えています。丸洗い可能で、病院や介護施設でも多く使用されています。
メーカー パラマウントベッド
価格 24,680円 (H30.6.26時点)
適合する活動レベル ・元気で自分で寝起きができる方
・自立を促進する必要がある方
防水カバー 無し

※価格はamazonの販売価格です

 

【プレグラーマットレスの評価】

寝心地
動きやすさ
安定感
体圧分散性
特殊機能性 ×
通気性
防水性 ×

◎:非常に良い ○:良い △:あまり良くない ×:無し

Amazonで「プレグラーマットレス」を見る

 

 

固いから柔らかいまで調節が可能なロングランタイプ

 

ライフ
【通気洗浄タイプ】


【防水清拭タイプ】

ダイヤル調節により「柔らかい」から「固い」まで、利用する人それぞれの好み・状態に合わせた固さ調節が可能。ヘタリを防止する圧力スプリングで長く使用することが可能です。防水・通気カバーの選択もできるので、幅広いニーズに対応可能なロングランマットレスです。
メーカー molten
価格 通気洗浄タイプ 52,500円 (H30.6.26時点)
防水清拭タイプ 52,800円 (H30.6.26時点)
適合する活動レベル ・元気で自分で寝起きができる方
・自立を促進する必要がある方
・自力での寝起きが難しい方
防水カバー あり

※価格はamazonの販売価格です

 

【ライフの評価】

寝心地
動きやすさ
安定感
体圧分散性
特殊機能性 ×
通気性
防水性

◎:非常に良い ○:良い △:あまり良くない ×:無し

Amazonで「ライフ」を見る

 

 

体圧分散に優れた特殊機能付きのエアマットレス

 

オスカー
体圧分散性に優れたエアマットレス。自動体位交換・背上げ機能はもちろん、ムレ対策・冷え対策の機能もある多機能マットレス。停電などによる電源切れ対策などもしっかりしている安全設計です。
メーカー molten
価格 125,990円 (H30.6.26時点)
適合する活動レベル ・自力での寝起きが難しい方
・ほぼ寝たきりで身体を動かす事が困難
防水カバー あり

※価格はamazonの販売価格です

 

【オスカーの評価】

寝心地
動きやすさ
安定感
体圧分散性
特殊機能性
通気性
防水性

◎:非常に良い ○:良い △:あまり良くない ×:無し

Amazonで「オスカー」を見る

 

 


色々な種類のマットレスがあるね!使う人の状態に合ったマットレスを選べば、本人の安楽・介護者の負担軽減につながるね!

 

 

まとめ

 

高齢者の活動レベルに合わせたマットレスと、マットレスを選ぶときの7つのポイントを紹介させていただきました。

高齢者の安楽や、床ずれ(褥瘡)予防を考える際、いろいろなアプローチがありますが、マットレス選びも重要な要素の一つです。

介護をする上で、介護される方に対する目標は大小いろいろな目標がありますが、もっとも基本的な目標はその方の人生を豊かにすることです。

質の良い睡眠はその方の人生を豊かにします。

その方にピッタリと合ったマットレスを選択することで、その方の人生を豊かにする手助けができれば、うれしいことですね。

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